チーム漁協

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一報が組合に飛び込んできたのは3月12日(火)16:

05分頃、宮城島の南東約1,5kmの海上でクルーザー

(プリマベーラ)が沖合いから15ノットで進行中、通称

ハラビシに乗り上げ座礁した。

乗員は船長を含め2名(夫婦)、船は座礁後直ぐにエ

ンジンを止めアンカーリングして船を固定!その後、

中城海上保安庁に電話をして救助を要請した。

二人に怪我も無く中城海上保安本部の救助艇で無事、

救助された。

平安座南港で乗員2名を確認したのが16:40分頃、

中城海上保安部の職員が船長と東側の護岸で座

礁した船の位置確認をしていて私も同行し説明を

受けた。

中城海上保安部の説明では船から二人を救助し

た後、船に異常は無く浸水も確認されなかった。

日没前でもあるし、船長と相談し船は翌日に私の

船で曳航する事になった。

3月13日(水)8:00から潜水作業員2名とクルー

ザーの船長と私とで座礁したと思われる場所へ

向かった。

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座礁した周辺はモズクの養殖場でもあり、多くの

漁船が収穫の為、出漁していた。

座礁したと思われる場所に近づくが船体らしきも

のは見えなかった。

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更に、リーフ近くまで近寄ると船のブリッジらしき

ものが見えていて船体が沈んだ事を確認する。

これでは船を曳航することができず、どうするか

船長と協議する。

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船が沈んだ事で心配なのは船内からの油流出

であった

周辺はモズクの特区でもあることから船内から

油が流出したら船長への損害賠償は免れない

ことになる。

プレジャーボート保険は加入しているとの事で

サルベージ会社に電話しその日の午後再度ダ

イバーを連れて船体の被害状況、サルベージ

船の進入航路、台船の固定場所の確認をして

見積もりを依頼し、後は双方で相談して一刻も

早く引き上げるようお願いした。

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ところがその日の夜、船長から電話が掛かって

きて『船舶の保険が今月1日で切れていて保険

摘要が出来なくなった事で高額の見積もり額は

出せないので何とか助けてもらえないでしょうか

?』の相談であった。

今の時期、海はニンガチカジマ~イ!海は何時

 急変しても可笑しくない天候に一刻の猶予も許

されない状況!

油が流出でもしたら組合員から損害賠償を請求

してくるのは当然の権利として出てくる。

組合長の立場としてはそれだけは避けたかった。

金銭的な事は後回しで、早急な油漏れの対策を

講じなければならない。

別な潜水会社へのサルベージ見積もり依頼と漁

協でも、船を浮かす方法で対策チームを作り、頼

れるダイバー仲間に相談し、知恵を出し合い準備

を進めていた。

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満潮、干潮が6時間周期で起こる中で船は着底し

ているのだから波で揺られ船体が傷つくのは当

然の事、3月15日朝から船の周りをオイルフェン

スで取り囲み油が漏れることを想定し、吸着マッ

トを準備して対策を講じた。

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その日の夕方、見積もり依頼していた別の潜水

会社から年度末で工期がせまり22日以降でない

と対応できないとの連絡が入り、本格的にチーム

漁協がフロート案で段取りを進める事にした。

16日朝早くから、段取りに一日費やした。土日

本来なら休日なのに思わぬハードワークでなる。

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17日早朝、全体ミーティングを行い作業船、ダイ

バー船、警戒船3隻にて出航!加工したドラム

缶10本を沈める作業へ取り掛かる。

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手際よくダイバーが船の中、外、バランスよくド

ラム缶を配置する。

午前中で浮くはずの予定で、午後一時、港に

手配した80tクレーンが今か今かと待ち構える

中、僕の気持ちは焦っていた。

ドラム缶10本、体積にして2000L それでも

浮いてこない!

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午後一時、最終的に船のウインチで巻き揚げ

船体を浮かせそのまま港まで曳航することに

した。

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現場を離れたのが午後2時20分頃、曳航途

中 ダイバー船、警戒船も作業船をサンドイッ

チする形で馬力を補強しながら曳航した。

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港に着岸したのが午後4時45分頃!

油漏れ対策で港内でもオイルフェンスで取り巻く。

待機していたクレーン車の準備も整いクルー

ザーへの玉賭け作業が始まる。

少し吊り上げてはポンプで海水を抜き、更に

吊り上げては海水を抜く。

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船が水面から持ち上がるたびに船内からのオ

イル、燃料が漏れ出す。

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吸着マットで油の回収も同時並行する。

午後7時10分陸上に準備した仮の船台に船

を固定!

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後片付け、翌日のオイルフェンスの片付けの

打ち合わせをして、組合の明かりを消燈したのが

7時50分! はァ~ 疲れました!








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